ちきりんさんの武勇伝バイアスに気をつけようという記事を読んで
ちきりんさんの記事が非常に良かったので、引用させてもらいつつ感想を残すことにする。
武勇伝バイアスとは、以下で書かれているようなことです。
そしてもうひとつ、とても有害なのが妊娠と出産に関する武勇伝です。
バリバリと働いている女性のコミュニティでは、この手の武勇伝があちこちに溢れています。
典型的には、
「あたしは生まれる 2日前までバリバリ働いてた。一週間前まで出張してたのよ」とか、
「出産の翌日から仕事のメールにバシバシ返事してた」といったものです。リアルな場で語られることもあれば、ツイート、ブログ、インスタ、フェイスブックなど SNS で発せられることもあります。
こういった発言や発信がなぜ罪かというと、非常に個人差の大きな妊娠・出産前後の体調に関して、多くの人に「妊娠や出産はたいしたことではないらしい」と思わせてしまうからです。たしかに出産直前までバリバリ働いている女性もいるでしょう。それが嘘だという気はありません。
でも「誰でも(頑張れば)同じことができる」というのは、明らかに嘘です。
なかには妊娠中ずっと体調が悪く、仕事どころか家事もまともにできなくなった、栄養がとれず点滴が必要になった、絶対安静といわれて緊急入院した、さらには、無理に仕事を続けていて流産したという人もいるはず。出産後は半年で職場復帰しようとしてたけど、自身の体調不良でそれどころではなくなり、キャリアの変更を余儀なくされたという人もいるし、
精神のバランスを崩し、薬が手放せなくなったり自殺したり思わず虐待に走ってしまった、みたいな人もいます。
けれど、そういった女性たちの苦しみの声が、SNS で広まることはありません。
流産した女性にとって、それは言葉にしたくないほどつらい経験だし、「他の女性はすぐ復職してるのに自分はできない」とき、それを「しゃーないやん」と思える人は多くない。むしろ「普通のことが普通にできなかった自分」を責めてしまう。(実際には“普通のこと”ではないのに、武勇伝ばかり見ているので、誰でもできて当たり前だと思わされてしまう)
一般に人は自分の病気や体調不良を大声で語ったりはしないし、知人の体調不良や病気の情報をネットで拡散したりもしません。だから武勇伝ばかりが拡散され、まるでそれが「普通」であり「頑張れば誰でもできる」かのように思われる。
これが「武勇伝バイアス」です。(バイアス=偏り)
自分は何も分かっていなかった
世の中で流れている情報について、武勇伝が発信される傾向があることに気づきました。
失敗談、特に病気や体調不良のことを発信することは自分でも抵抗があるのに、そのことに気づいていませんでした。
この記事のおかげで、以前よりフラットな気持ちで物事を俯瞰できるような気持ちになっています。
人それぞれ立場も違えば、体調も違うのに、目立つ意見に惑わされて、それが真だと思い込む事は危険ということです。